妊娠中のお母さま方は外出する機会が少なかったり、日焼け対策をしっかりとされたりするため、皮膚で作られるビタミンDが少ないことが原因と考えられます。
この研究に参加いただいた場合は、ドナー登録時に行う血液検査(感染症スクリーニング検査)の際に、血液中ビタミンD濃度もあわせて測定します(結果はご連絡します)。
ドナー登録が終了した後に、森下仁丹㈱の赤ちゃん用のビタミンDサプリメントであるビタミンDシロップ(BabyD200)をご自宅に郵送します。届いたら1日12滴を3か月間飲んでいただきます。
検査項目:
A) BabyD200を飲み始める前の母乳のビタミンD濃度
B) 3か月間BabyD200を飲んだ後の母乳のビタミンD濃度
を測定します。
これにより、
1)ドナー登録時点のお母さまのビタミンD状態は適切か
2)お母さまがビタミンDを補充することで、母乳のビタミンD濃度はどのくらい増えるのか
3)それによって、母乳から赤ちゃんに十分なビタミンDをあげられるか
がわかります。
また、ビタミンDを飲む前後で赤ちゃんに対する感じ方や気持ちの変化があるかを見たいと思います。お母さま方の育児不安は大切な問題です。ビタミンDを飲むことで多少でも楽しく子育てできたらいいなと思っています。
なお、今回飲んでいただくビタミンDの量は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」から安全な量となっておりますのでご安心ください。
森下仁丹㈱の赤ちゃん用のビタミンDサプリメントであるビタミンDシロップ(BabyD200)(医療機関専売品) 赤ちゃんに与えるときは1日1滴(200単位)
アメリカ小児科学会:すべての乳児に1日400単位のビタミンDを摂取するよう推奨しています(人工乳で育てられている乳児も1日の摂取量が1リットルに達するまではビタミンD補給をするよういっています)Misra M et al. Vitamin D deficiency in children and its management: review of current knowledge and recommendations. Pediatrics 2008;122:398-417